みんなで持ち寄り旅のスケッチ

イグアス:想い出の旅

青柳三郎

私の初の海外旅行は、私が39歳の秋(1970年の10月8日〜11月7日)
にサロンドートンヌ展に出品を依頼され、グランパレ美術館を
訪れた時でした。突然のことで気乗りがしなかったのですが、
ついでに七カ国を巡った時の楽しい思い出が、私を旅好きに
してくれました。

心に残る中南米の旅
忘れられない旅の一つに、中南米一周の旅(1974年12月22日から3週間)
があります。それは自然の世界遺産であるイグアスの滝と
リオのダンスホールでの思い出です。

イグアスの滝は豊かな水が流れ込み、轟音と水しぶきと虹が
織りなす変幻自在な様相で、まさに神秘的風景でありました。
それらは、私の絵心を虜にしました。   
中南米の旅の目的の一つは義兄にあたるブラジルの
画家マナブ・マベ(1924〜1997年)を訪ねたことでした。
ツアーの仲間と別行動で、数日間滞在してきたことが心に残っています。

また、リオデジャネーロのダンスホールを見たときのことです。
観客の中から運悪く私が舞台に引っぱり出されました。
ダンサーの踊るサンバを真似るのです。私は手を広げ、
腰を振ったり屈んだりして、観客の爆笑をさそいました。
ところが帰国数日後、朝日新聞に、私の相手をした
ダンサーと元日本兵・小野田寛郎さんがサンバを踊っている
記事が写真入りで紹介されていたのです。小野田さんはダンサーを
見つめながら踊り、体をくねらせて楽しそうでした。

世界の諸文化、遺産、旅仲間などとの感動的な出合いは心を
潤してくれます。旅も歳をとると体力と相談しなければ
なりません。しかし、旅が与えてくれる感動を求めて、
体力の続く限り楽しみたいと思います。

『生成』  (78cm×66cm)
 この絵は、グランドキャニオンに到着して、最初の目に入ったきたYABAPAIの展望です。広がりと奥行きなど自然の造り出す美しさに感動しました。この作品は'99年秋に東京国際フォーラムで開催された5th Art Academy japan '99に出品しました。

『フラメンコ』   (24cmX27cm)
 私の観賞したフラメンコは、マドリードとセビリアの二ケ所に過ぎませんが、それぞれに雰囲気が違い、絵心をくすぐられました。作品「フラメンコ」は水彩絵の具を主に、油彩絵の具を併用し、絵肌に工夫をほどこしました。

筆者紹介  青柳三郎 saburo@poplar.ocn.ne.jp

退職して5年目です。
絵を描くことが好きです。今は無所属で作品を発表しています。
いつになっても思い通りにかけません。おそらく一生続くでしょう。
退職記念に戴いたパソコンを操り、HPをようやくつくりました。
ご笑覧いただけたらうれしいです。

http://www6.ocn.ne.jp/~saburo/