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Exciting&fantasticなバードウォッチング@バルト三国

松井邦郎(岡崎市)

 バルトは、日本からだとほぼユーラシア大陸の東端から西端近くまでの隔たりがあり、距離にして7700km。きっと始めて出会う自然が一杯だろう。胸をワクワクさせて出かけた。以下鳥きち三昧の記録である。
 エストニアのヒーウマー島に渡った。ここは地元の人でもあまり行かない手付かずの自然にあふれた秘境である。この小さな島に野生のオオカミが棲息していると聞くから驚く。食物連鎖の頂点に君臨するこの猛獣が棲息するに足りる裾野の広い、多様な食物連鎖のピラミッドが実存している事の証拠だ。鄙びた池畔のコッテージに宿を取る。歩い30分位の所に野鳥観察タワーがあるというので、早朝5時から7時まで張りついた。前面にちょうどお盆に水を張ったような浅くて巨大な湖があり、点々と島がシルエットとして浮かび上がっている。やがて朝の陽光が湖面を照らすと、湖面は黄金色に輝く。
そのなかを雛連れのコブハクチョウのファミリーが音もなく線を引いて通過した。「おお、お前達は夏をこんないい所で子育てをしていたのか。」約40種の野鳥をゲットした。こんなに居るのに全くの静寂である。至福の2時間はあっと言う間に過ぎた。
 
 今日はこれから延々300kmのバスツアーをしてラトヴィアに入る。見渡す限りの平地の草原、林が続く中を車は疾走する。コウノトリに頻繁に出逢う。だから居眠っておれない。この鳥の眼は朱色に隈取られて、涙で泣き腫らしたような愁いを感じる。この鳥が見える所で一緒にいたい。宿はガウヤ国立公園内の緑豊かな所にあった。朝歩ける範囲で周辺を探索したが、遂に出逢えなかった。
 リーガで2日間文化遺産を見学したのち、西南へ300km強走り、リトアニアのバルト海に面したネリンガという砂嘴に入る。延々100km続く巨大な砂嘴だ。内海は入口はバルト海だが、巨大なラグーンは、奥で袋小路になっている。随って、海水から汽水へ更に淡水へと水質が変化し、それに連れて生息する魚介類も変わり、真に多様で魚食を好む鳥類にとっては格好の採餌場である。汽水域と思われる辺りの砂嘴に大きなウミウのコロニーがあった。さすが悧巧だ。

 「またバルトへ来るとしたらどこへ行きたいか」と聞かれたら迷うことなくネリンガと答える。今回行かなかったネリンガのバルト海側は、渡り鳥の通り道になっているようだ。きっと大きな干潟が所々にあり、豊富な干潟生物を育み、渡り鳥たちに休息場所を提供しているのだろう。大きな標識調査の基地があり、一日四千羽の野鳥の脚に標識リングをつけて放鳥していると聞いた。驚くべき数字である。次回来るときは、対岸のストックホルムからフェリーで海鳥と遊びながらネリンガに上陸し、バルト海側の海岸線を行ったり来たり存分に鳥三昧に浸りたい。春、秋に1ケ月くらいステイしたいなあ。

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